お知らせ

「生産性向上研修会・介護ロボット等展示会」開催レポート

update 2025/12/25

Image title

少子高齢化によって介護サービスの需要が更に高まる一方で、介護職員数の伸びは追いつかず、介護現場の生産性向上は喫緊の課題となっています。その解決につなげようと、2024年8月に「岐阜県介護生産性向上総合相談センター」が開設されました。岐阜県から委託を受けた公益財団法人 介護労働安定センター岐阜支部が運営し、介護事業者に対して介護ロボットやICT機器の導入に関する個別相談や情報提供、専門家の派遣などを行っています。
12月5日には同センターが企画した「生産性向上研修会・介護ロボット等展示会」が可児市文化創造センター ala(アーラ)で開かれました。


〈展示会〉

介護ロボットメーカーや介護システムベンダーなど、32社による多種多様な機器を一堂に展示。訪れた人は出展企業の担当者の話を熱心に聞いたり、実際に機器を体験したりしていました。


ピックアップ:入浴介助ロボット「araeru(アラエル)」

Image title

専用のチェアに座ったまま、ドーム型のシャワー室に入れば、ボタンを押すだけで体を洗ってくれる機器。入浴介助の時間や負担感の軽減、利用者様の入浴機会の増加などの効果が期待できます。担当者は「22基のシャワーノズルがついており、名前の通り、洗える力に優れているのが一番の特徴。従来のこすり洗いがいらず、肌にも優しい」と紹介していました。


ピックアップ:移乗支援ロボット「Hug(ハグ)」

Image title

ボタン1つで利用者様を抱え上げ、ベッドから車椅子、トイレなどへの移乗をサポートするロボット。介護職員の足腰への負担を軽減するだけでなく、利用者様の尖足せんそく予防やリハビリ効果も期待できるといいます。担当者は「オムツを使っていた方がトイレで排泄を行えるようになるなど、QOL(生活の質)の向上にもつながる」と話していました。


ピックアップ:インカム「ラペルトーク」

Image title

施設内で離れた場所にいても相互間で通話できるインカムは、職員との情報共有やコミュニケーションの円滑化を促します。担当者は「スタッフ同士の連携・連絡が大事。小型・軽量を実現したラペルトークであれば、装着感も抜群。また、通信距離についても、中継器を最大4台まで対応できるため、比較的大規模の施設でも通信できるようになり、活躍の場が広がりました。」と説明していました。


ピックアップ:ICTシステム「LAQUARE:(ラクウェア)」

Image title

岐阜県関市のシステム会社が「記録業務は最小に、ケアの時間は最大に」をテーマに開発したデイサービス向けの介護記録ソフト。担当者は「パソコン操作に不慣れな方でも使いやすい直感的な操作性とシンプルなメニューにこだわった。介護職員さんが利用者様に向き合い、より良いケアを考える時間を作るためのツールとして活用してほしい」と語っていました。


〈研修会〉

Image title

「岐阜県介護生産性向上総合相談センター」の専門家派遣事業の専門家として活躍されているアンドコンサルティングファーム(株) 代表取締役 沖本 崇さんを講師に迎え、「生産性向上の取り組みと介護テクノロジーの活用!」と題した研修会が開かれました。定員を大きく上回る約170人の事前申し込みがあったため、会場をメインとサブの2つに分け、サブ会場では同時中継をご覧いただく形となりました。
沖本さんは、介護現場における生産性向上の取り組みは必須であり、その目的はより働きやすい職場づくりやケアサービスの質向上だと強調。「食事介助、移乗介助、入浴介助、排泄介助といった日々の直接介護業務を洗い出し、できることから改善していくことが大切」と語りました。介護ロボットやICT機器の導入に関しては、さまざまな事例を用いながら「補助金ありき、あるいは実際の運用を考察しないまま導入してもうまくいかない。事前の情報収集やデモによって現在の運用がどのように変化するのか、しっかりと理解した上で導入し、PDCAサイクルを回してほしい」とアドバイスしました。


イベントを企画した介護労働安定センター岐阜支部長 志水茂さんは「技術の進歩とともに新しい機器が次々と誕生しているが、介護業界全体を見れば、ロボットやICTの普及が進んでいるとは言いがたい。どれを選んだらいいか分からない、購入した機器を使いこなせていないといった悩みも多く聞かれる。センターでは今日のようなイベントの開催だけでなく、機器の貸し出しも随時行っているので、ぜひ介護事業者の方に実際に触れてもらい、それぞれの現場に合った機器を見つけてほしい」と話していました。


介護現場の生産性向上に関するご相談

■ 岐阜県介護生産性向上総合相談センター(介護労働安定センター岐阜支部内)
TEL:058-201-3288(平日9:00〜17:00)
メール:Seisansei21@kaigo-center.or.jp


ホームページはこちら


令和7年度 ぎふ・いきいき介護事業者 認定証授与式&講演会を開催します

update 2025/12/12

介護人材の育成と職場環境の改善に積極的に取り組む介護事業者であると認められた「ぎふ・いきいき介護事業者」の認定証授与式を開催します。


また、今年度は「岐阜県認知症希望大使 委嘱式」が併せて行われます。
式のあとには、一般社団法人日本認知症本人ワーキンググループ 代表理事の山中しのぶ氏を招いて「認知症になってからのセカンド・ストーリー」と題した講演会があり、認知症と診断を受けた講師が、生きる希望を見出し、デイサービス事業所を経営するようになる道のりなどをお話しいただきます。
これからの生き方にも良い刺激となりますので、ぜひ皆さんご参加ください。


先着300名様、入場は無料。事前の申込みが必要です。

Image title


開催日時

2026年1月9日(金) 14:00~16:30(開場13:30)

開催場所

岐阜県庁1階「ミナモホール」(岐阜市薮田南2-1-1)


令和7年度 ぎふ・いきいき介護事業者 認定証授与式&講演会(PDF:1MB)

「福祉のお仕事体験フェスタ ふくしワールド」開催レポート

update 2025/12/10

Image title


「福祉のお仕事体験フェスタ ふくしワールド」が2025年11月15日、カラフルタウン岐阜のカラフルパークで開催されました。これは、11月11日の「介護の日(国が定めた、介護についての理解と認識を深める日)」に合わせて毎年開催されているイベントです(主催:岐阜県、岐阜県社会福祉協議会)。当日は、実際に介護・福祉に関わっている団体や学校がそれぞれ趣向を凝らしたブースを設置。ラジオパーソナリティーとして活躍中の池戸陽平いけどようへいさんが各ブースを訪れながら軽妙なライブトークを展開したことも手伝って、終日、多くの親子連れらで賑わいました。


おしごとコーナー:岐阜県介護福祉士会

Image title


介護用の車いすが用意され、介護福祉士のアドバイスに沿って座ったり、押したりする体験ができました。各務原市から訪れた小学生の児童は「車いすでの移動は、ちょっとした段差も大変だということが分かりました。難しかったけど、楽しかったです。私は将来、福祉の道に進みたいと思っているので、介護のプロの人と話ができたことも参考になりました」と笑顔を見せていました。


おしごとコーナー:岐阜県老人保健施設協会、グリーンビラ安江

Image title


介護施設の種類や特徴、施設で働く人たちの仕事内容などが、展示パネルで分かりやすく紹介されていました。実際の施設で活躍する介護福祉士と一緒に、メッセージカードを作るワークショップも。岐阜市から訪れた小学生の姉妹は「おばあちゃんの笑顔を思い浮かべながら、ふたりで『いつもありがとう。元気で長生きしてね』と書きました。帰りにカードを届けようと思います」と話していました。


おしごとコーナー:岐阜県看護協会

Image title


テーマは「介護予防や介護について学ぼう」。年齢を重ねると物忘れをしたり、思い通りに体を動かせなくなったりする、そんな変化を疑似体験できるメニューが用意されていました。中でも人気だったのは「咀嚼そしゃくチェック」。ガムを噛んで「きちんと噛めているか」を数値で知ることができるというものです。看護師から「よく噛んで食べることは、食べ物の消化・吸収に良いだけでなく、脳の活性化にも役立つ」と説明を受けた参加者は、「噛む力」の大切さを再認識した様子でした。


まなびコーナー:中部学院大学、中部学院大学短期大学部

Image title


テーマは「めざせ!介護マスター」。「家の中で、お年寄りの方が転びやすい場所はどこかな?」など、介護に関する知識を学生が3択クイズで出題。参加者は「正解」「不正解」で一喜一憂し、盛り上がりました。その他、缶バッジ作りを体験できるワークショップも行われました。岐阜市から親子で訪れた女性は「買い物に来て偶然イベントを知り、参加しました。介護を勉強している学生さんたちがはつらつとしていて素敵だなと思いました。小学生の娘も将来、自分らしさを大切にしながら活躍できる道を見つけてほしい」と話していました。


締めくくり

Image title

イベントを主催した岐阜県社会福祉協議会の渡辺顕直わたなべあきなお福祉人材総合支援センター所長 によると、今回のポイントは、各ブースで介護・福祉の仕事を体験した後に専用通貨の「お給料」がもらえ、記念品と交換できる仕組みにしたこと。「次世代を担う方、特に子どもたちが介護・福祉の仕事の楽しさ、おもしろさにたくさんふれられる場づくりを目指しました。将来の進路を考える時に今日の体験を思い出して、選択肢に加えてもらえたらうれしい」と語っていました。


■介護・福祉の仕事に関する問い合わせ先
岐阜県福祉人材総合支援センター(社会福祉法人岐阜県社会福祉協議会内)
TEL:058-276-2510 FAX:058-276-2571

「新人介護職員のための技術研修」開催レポート

update 2025/12/08

Image title

岐阜県内の介護事業所・施設で働く入職後3年未満の職員を対象とした「新人介護職員のための技術研修(主催:岐阜県、委託先:一般社団法人岐阜県介護福祉士会)」が2025年11月6日、大垣市情報工房の多目的研修室で開かれました。
同研修は、介護のプロとして必要な知識・スキルを「コミュニケーション」「介護の原則」「移動・移乗の生活支援技術」「衣服着脱の生活支援技術」「排泄の生活支援技術」の5テーマに分け、実践的に学ぶ毎年恒例のプログラム。大垣市の他、岐阜市や土岐市、高山市など県内6カ所で開かれたもので、この日は22名が受講しました。講師を務めた岐阜県介護福祉士会の浅井タヅ子会長は、研修の目的について「同じ立場、同じ志を持つ人たちが事業所の垣根を超えて集まり切磋琢磨することで、介護の仕事に対するモチベーションを高めてもらえれば」と話していました。
以下、研修の一部をご紹介します。


「衣服着脱の生活支援技術」

Image title

はじめに、衣服を着替えることの意義や望ましい衣服の素材・デザイン、「脱健着患(だっけんちゃっかん:衣服を脱ぐときは健康な側から、着る時は痛みや麻痺がある側からという考え方)」などについて講師が解説。その後、参加者同士が互いに利用者役と介助者役になってロールプレイに取り組みました。「声かけをして同意を得る」「着たい服を利用者様自身に選んでもらう」「利用者様の残存機能を生かして、可能な限り自分で着替えてもらうように促す」といったポイントを意識すると、利用者様も介助者も負担が少なく着替えができることを学びました。


「排泄の生活支援技術」

Image title

「衣服着脱」と同様に、座学からスタート。排泄の意義やメカニズム、利用者様の尊厳を保ちながら排泄をサポートする工夫などについて講師が解説した後、ベッド上に横たわったモデル人形を使ってオムツ交換の実演が行われました。テープ式オムツを装着した時の尿の流れをシミュレーションしながら「オムツの内側にあるギャザーをしっかり立ててから、太ももの付け根に沿うように当ててください。隙間を作らないのが尿もれを防ぐポイント」と講師が説明すると、参加者は熱心に見入っていました。


「交流会」

Image title

研修の終盤では、事業所の垣根を超えた参加者同士の交流会も実施。グループに分かれ、介護職を志した理由や、それぞれが実感してきた仕事のやりがい、新入職員ならではの悩みなどについて話し合いました。参加者たちは入職3年未満で共通点が多くあり、すぐに打ち解けられた様子。どのグループも会話が盛り上がり、笑顔があふれる時間となりました。
そして、研修の締めくくりとして、講師陣が介護職の資格の種類やキャリアの広げ方について紹介。自身の経験や介護の仕事に対する思いも披露されました。


講師の西脇孝幸さんのコメント:

「介護は、利用者様が最後までその方らしく生き抜くことを支援する仕事。日々の関わりから喜びがいただけて、自分自身の成長も実感できます。入職年次に関係なく、プロ意識を持って利用者様と向き合ってください。一緒にがんばっていきましょう」


講師の崎原奈津美さんのコメント:

「これまでたくさんの利用者様の人生を見させていただきました。その一つひとつが宝物です。資格を取得すると、専門職として活躍の場がどんどん広がっていくので、ぜひチャレンジしてください。私ももっと成長していきたいと思います」



研修に参加した方々の感想


ただ席に座って講義を聞くだけでなく、実技もたくさん体験できて、想像以上に中身の濃い充実した研修だった。


介護の仕事はコミュニケーションが大切だと再認識できた。明日から現場で実践していきたい。


なぜそのような手順なのか、介護技術のベースにある原理原則を改めて学ぶことができ、自分の仕事を振り返る機会になった。


人間関係のことや夜勤の大変さなど、悩んでいるのは自分だけではないと思えて、前向きな気持ちになれた。


自施設の職員同士の関係性だけでは得られなかった新しい考え方や視点を知ることができた。


認定介護福祉士など、介護職員としてのキャリアパスを教えていただき、新たな目標ができた。


締め

今回の研修は参加者の方々に、大いに刺激と意識の変化をもたらしたようです。岐阜県介護福祉士会では入職年次や目的に合わせたさまざまな研修を実施していますので、ぜひご参加ください。


■介護職向けの研修に関する問い合わせ先
岐阜県介護福祉士会
TEL:058-322-3971