「岐阜県介護人材育成事業者認定制度 認定証授与式&岐阜県認知症希望大使 委嘱式・講演会」開催レポート
update 2026/01/30

岐阜県では、介護人材の育成や職場環境の改善に積極的に取り組む事業者を「ぎふ・いきいき介護事業者」として認定・公表し、応援しています。2016年度に始まった同制度は、各事業者の取り組みの状況に応じて3つのグレードで認定するのが特徴。最上位のグレード1は、職員のワークライフバランスの充実に取組んでいることに加え、社会貢献や介護全体のイメージアップに向けた活動を行っていることなどが求められています。いずれかのグレード認定を受けると、各種補助金の優先採択や、認定制度のロゴマークを使って事業所のPRができるなどのメリットがあります。
認定証授与式


2025年度は、計22事業者が「ぎふ・いきいき介護事業者」の認定を受けました(グレード1は該当なし、グレード2は6事業者、グレード3は16事業者、うち、新規認定は19事業者)。1月9日に岐阜県庁1階の「ミナモホール」で認定証授与式が開かれ、県健康福祉部の関谷英治次長から各事業者へ認定証が手渡されました。
グレード2に認定された事業者の代表者は、認定証を受け取った後、「来年度はグレード1を取得できるよう、引き続き努力していきたい」(慈恵会)、「自施設の職場環境を振り返る良い機会になった。今後も『ここで働きたい』と思ってもらえる環境づくりに力を注ぎたい」(郡上市)などと、さらなる向上を誓いました。
「ぎふ・いきいき介護事業者」は、2026年1月9日現在で196事業者となりました。今年度、グレード2とグレード3の認定を受けた介護事業者は次の通りです(敬称略)。
【グレード2取得】
・株式会社 HOTTO
・社会福祉法人 岐阜県福祉事業団
・独立行政法人 地域医療機能推進機構
・郡上市
・社会福祉法人 慈恵会
・医療法人 仁寿会
【グレード3取得】
・社会福祉法人 協助会
・社会福祉法人 岐阜老人ホーム
・株式会社 壮健
・社会福祉法人 八百津町社会福祉協議会
・医療法人 清風会
・有限会社 イー・ケア
・株式会社 ピュアウィンド
・社会福祉法人 井ノ口会
・社会福祉法人 暁光会
・特定非営利活動法人 りあらいず和
・医療法人社団 有本整形外科
・医療法人 明萌会
・医療法人社団 千寿会
・社会福祉法人 秀成会
・社会福祉法人 白川町社会福祉協議会
・ライフサポート 株式会社
岐阜県認知症希望大使委嘱式・講演会
認定証授与式に続いて「岐阜県認知症希望大使委嘱式・講演会」が開かれました。認知症希望大使は、認知症の当事者に思いや体験を発信してもらうことで、認知症に対する正しい知識と理解を深めてもらおうと2021年度に創設されたもの。今回の委嘱は5人目となります(2名は勇退)。
新たに大使を委嘱された臼井常世さんは2023年に58歳で若年性認知症と診断され、現在は瑞穂市のデイサービスでアシスタントとして勤務しています。県健康福祉部の関谷英治次長から委嘱状を受け取った臼井さんは、「『あなたに会いたいからデイサービスに通う』と言ってくださる利用者様もいる。認知症になっても、希望を持てば楽しく暮らせるし、誰かの役に立てることを伝えたい」と今後の活動に意欲を見せました。

▲県認知症希望大使を委嘱された臼井さん
講演会では、一般社団法人日本認知症本人ワーキンググループの代表理事で高知県の認知症希望大使としても活躍する山中しのぶさんが登壇しました。山中さんは2019年に41歳で若年性認知症を発症。症状が緩やかに進行しているものの、家族や周囲の支えもあり、現在はデイサービスを経営するほか、全国各地で講演活動を行い、当事者だからこそ伝えられる思いや生活の工夫などを発信しています。「子どもの登校時間がわからなくなったり、職場の同僚の名前が思い出せなくなったりと、異変が続き、長男の勧めで受診した。認知症と診断された後、混乱と不安で2年間はふさぎ込む日々が続いたが、同じ若年性認知症の当事者である人との交流をきっかけに再起。『誰もがひとりじゃないと思える居場所を作りたい』と考え、デイサービスを開設した。そこでは認知症の当事者が好きなこと、続けたいこと、やってみたいことを自由に話し、実現していくことを大切にしている。認知症の人はこう、と決めつけずに、できることに目を向け、気持ちを聞いてほしい。本人、家族、専門職、地域社会が車のタイヤのように連動すれば、どんな道も走ることができる。今後も認知症の人たちが自分らしく暮らし続けられるように、仲間と一緒にどんどん行動を起こしていきたい」と話していました。

▲講演する山中さん
