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「新人介護職員のための技術研修」開催レポート

update 2023/11/10

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岐阜県内の介護事業所・施設の新人介護職員を対象とした 「新人介護職員のための技術研修(主催:岐阜県、委託先:一般社団法人岐阜県介護福祉士会)」が2023年10月31日、OKBふれあい会館で開かれました。講師は岐阜県介護福祉士会の浅井タヅ子会長をはじめ、同会に所属する認定介護福祉士らが務め、参加者31名が講義と演習、グループワークに取り組みました。


講義・演習

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介護職に求められる主な知識とスキルを「コミュニケーション」「食事の生活支援技術」「移動・移乗の生活支援技術」「衣服着脱の生活支援技術」「排泄の生活支援技術」の 5テーマに分け、 講師陣が解説。「排泄介助の生活支援技術」では、排泄のメカニズムや、利用者様の尊厳を守った排泄介助の大切さに関する講義の後、実技に移り、ポータブルトイレを活用した排泄介助やおむつ交換の手順、声かけのコツなどが具体的に伝えられました。


グループワーク

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講義・演習の後は、グループワークが行われました。はじめにアイスブレイクタイムとして、参加者同士がペアになっての「セブンじゃんけん」を実施。2人の出す指の合計が7になったら、互いに自分の名前や職場、最近楽しかったことを紹介しあいながら、相手の話を引き出す・受け入れることを感じつつ、リラックスした雰囲気となりました。

続いて「利用者様からの入浴拒否があった場合、その原因を探るためにどのような情報が必要か」をテーマに、ワークを開始。ふせんを使って自分の考えや意見を出し合いました。そして「認知症の有無や程度」「自宅で入浴していた時の習慣」「入浴時間の好み」「職員との人間関係」などの視点から議論を深め、利用者様に関する幅広い情報収集と分析が質の高いケアにつながっていくことを学びました。

グループワークの後半には、事前に参加者から募った悩みや疑問に対し、講師陣がそれぞれの現場経験を交えながらアドバイスを送る時間も。特に多く寄せられた「1人で夜勤に対応するのが不安」という悩みに対し、「緊急時のマニュアルを手に取りやすい場所に置いておくと、いざという時に落ち着いて行動できる」「利用者様の状態を細かくメモに残すと安心」などと語りかける講師の声を、参加者はうなずきながら熱心に聞いていました。



研修に参加した方々の感想


介護職として必要な知識と技術が凝縮された中身の濃い研修だった。参加して良かった。


今までの仕事を振り返って客観視することができ、自分の理解が足りていなかったと気づかされた。


新人介護職員という同じ立場の人たちと話せたのが楽しかった。刺激やエネルギーをもらえた。


介護の仕事の深みややりがいを再認識し、今後のキャリア形成を考えるきっかけになった。


参加者の中に外国人の方もいて、介護人材がますます多様化していることを実感した。


講師が熱意のある素敵な方々で、こんな風になりたいと思った。今後も勉強を続けたい。


グループワークではいろいろな考えがあることがわかり、新たな気づきや発見があった。



浅井タヅ子会長からのメッセージ


介護職は「人を幸せにする」対人援助の仕事であり、関わる利用者様に1人として同じ方はいません。だからこそ、その方の身体状況だけでなく、生活環境や習慣、価値観といった情報を、観察とコミュニケーションを通じて理解し、最適なケアを考える「アセスメント」が重要です。教科書やマニュアルに書いてある介助方法であったり、声かけであったりが必ずしも正解とは限らない。答えは、利用者様と深く向き合う日々の中にあって、100%オーダーメイドなんですね。それが、今回の研修で新人介護職員の方たちに最も伝えたかったことです。

参加者のみなさんには今日学んだことを職場に持ち帰って、ぜひ生かしていただきたいと思います。そして、より良い介護のあり方を職場の方々と一緒に探究し、介護職として誇りを持って成長していかれることを願っています。私たち岐阜県介護福祉士会も、研修や情報発信などを通じて、バックアップを惜しみません。介護職がやりがいと楽しみに満ちた魅力的な仕事として語られるよう、ともに歩んでいきましょう。

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▲講師を務めた岐阜県介護福祉士会のみなさん

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