介護分野における生産性向上について

はじめに

介護現場における「生産性向上」とは、単なる業務削減ではありません。
人材不足が深刻化する中で、職場環境・人材育成制度の整備や介護ロボット・ICTの導入などの取組みにより業務負担を軽減し、介護サービスの質の向上にも繋げていくことを目的としています。

本記事では生産性向上の取り組み事例や県の各種支援制度を紹介しています。
仕事をお探しの皆さん、学生の皆さん。まさに今変化している現場をのぞいてみませんか。

岐阜県 健康福祉部 高齢福祉課

生産性向上に向けた支援

岐阜県介護生産性向上総合相談センターが開設

岐阜県は2024年8月、岐阜市の介護労働安定センター岐阜支部内に「岐阜県介護生産性向上総合相談センター」を開設しました。県内の介護事業者を対象に、現場の生産性向上の取り組みをワンストップで支援する専門窓口です。

◆対象者
岐阜県内の介護サービス事業所等
◆相談費用
原則無料です。
◆相談方法  ※相談内容に応じて、面談にも対応いたします。
まずはお電話またはメールでセンターへご連絡ください。
お電話の受付時間は9:00〜17:00(土日祝・年末年始は除く)です。

こんなお悩みありませんか? こんなお悩みありませんか?

  • 利用者様とのコミュニケーションをもっと増やしたい
  • 介護職員の心身の負担を軽減して、長く活躍してほしい
  • 生産性向上をどのように進めていけばいいかわからない
  • 中立的な視点で介護ロボットやICT機器の選び方を教えてほしい
  • 生産性向上に関する補助金や助成金の情報が知りたい

お気軽にご相談ください!

岐阜県介護生産性向上総合相談センター
令和7年度委託先:公益財団法人 介護労働安定センター岐阜支部

支部長 志水茂さん

人材不足という介護業界の課題を乗り越えるカギの1つが「生産性向上」です。その取り組みを促進するため、令和6年度の介護報酬改定で、介護ロボットやICT機器などを導入・活用する事業者を支援する目的として「生産性向上推進体制加算」が新設されました。
岐阜県では補助金を設けていることもあって、特に見守りセンサーや介護記録ソフト、インカムの普及が進んでいるのですが、それでも十分ではなく、事業者によって取り組みに温度差があるのは否めません。理由の1つに「種類が多く、どれを選んだら良いかわからない」ということが挙げられるようです。実際、介護ロボットやICT機器はここ数年間で急速に進化し、各社が「便利さ」を全面に押し出した製品を次々と展開。選択の幅が広がりました。そこで、ぜひ活用していただきたいのが、「岐阜県介護生産性向上総合相談センター」です。
センターの一番の特徴は、第三者の中立的な立場で生産性向上に向けた道づくりをアドバイスできること。ご相談いただいた事業者様からは「利害関係のない存在だから、安心して話せる」という声もよく聞かれます。現場の環境や課題、組織風土を理解した上で、それぞれの最適解が見つかるよう伴走していきますので、ぜひお気軽にご連絡ください。

専門家としてアドバイスします!

岐阜県介護生産性向上総合相談センター 専門家派遣事業 担当コンサルタント
令和7年度委託先:アンド・コンサルティングファーム株式会社

代表取締役 沖本崇さん

介護の仕事に「生産性」という考え方を取り入れることに戸惑いや否定的なイメージを抱く方がいらっしゃるかもしれません。しかし、介護における生産性とは人件費削減でも、1人あたりの仕事量を増やすことでもなく、「より質の高いサービスを、限られたリソースでどう実現するか」の取り組みです。非効率な業務フローを改善し、生まれた余力を利用者様との直接的な関わりや専門性を高めるための活動に振り向ける。その好循環を作り出す強力なツールとなるのが、介護ロボットやICT機器なのです。介護サービス全体のコストの6〜7割は人件費と言われていますから、生産性向上に取り組むことの意義、そして伸びしろは非常に大きいといえるでしょう。
私は介護業界に特化したコンサルタントとして活動する中で、お悩みの言語化に苦労されている事業者様を多く見てきました。そうした状況をふまえ大切にしているのは、できるだけ短時間で課題を見える化し、解決に向けた具体的なアクションプランを示すこと。そして、成功体験をきっかけに前向きな議論やアクションが現場から次々と生まれ、自律型組織に進化していくことを最終目標に設定しています。
介護の現場は今まさに変革の時を迎えています。テクノロジーの進化、制度の変化、そして皆様の熱意を結びつけ、介護業界の未来に希望の光を灯しましょう。微力ながら私もその一助になれればと思います。

主な提供サービス

  1. 01
    相談窓口の設置・専門家派遣
    介護現場における生産性向上や業務改善に関する各種相談に対応。必要に応じて専門家や関係機関を交えて対応します。

    センターからのメッセージ

    「ご相談の前におすすめしたいのは、職種ごと、フロアごとといったくくりで現状の業務フローを整理しておくこと。手書きの記録、口頭での申し送りなど、長年培われてきた業務には意味と理由が存在するはずですが、一方で職員さんの負担やボトルネックになっている可能性もあります。それらを見直し、率直にお伝えいただくことで、適切な支援につなげやすくなります」

  2. 02
    生産性向上に向けた研修会の開催
    業務改善やその方法の1つである介護ロボット・ICT機器の利活用等についての研修会を開催します。

    センターからのメッセージ

    「介護ロボットやICT機器を導入すれば、自動的に問題が解決するというのは残念ながら誤解です。介護ロボットやICT機器は目的ではなく、あくまで手段。本当の目的は、人の時間を増やし、人がより価値ある業務に集中できる環境をつくることです。研修会ではこの意識転換を参加者の方々に促し、生産性向上への取り組みの第一歩を踏み出していただくことを目指します」

  3. 03
    介護ロボット・ICT機器の展示会
    生産性向上や業務改善に活用できる介護ロボット・ICT機器の展示会を開催します。

    センターからのメッセージ

    「令和6年度から年に2回のペースで開催しており、最新の令和7年12月の展示会では32社によるさまざまな機器が展示されました。当日は多くの来場者で賑わい、介護ロボットやICT機器に対する関心の高さがうかがえました。たとえば同じ移乗支援ロボットでも、複数社の製品を一度に比較して、それぞれの特徴を把握することができますので、ぜひ積極的に足を運んでみてください」

  4. 04
    介護ロボット・ICT機器の試用貸出
    介護ロボットやICT機器の導入に向け、使い勝手や効用を事前に確認していただくために、機器の試用貸出を行います。

    センターからのメッセージ

    「公益財団法人テクノエイド協会を通じて、100種類以上の介護ロボット・ICT機器の試用が可能です。利用料は原則不要で、貸し出し期間は2週間から最長1カ月。貸し出し機器のリストに掲載されていない製品についてもセンターが交渉しますので、まずはお気軽にご相談ください。
    ▼貸し出し機器のリストはこちら
    https://www.techno-aids.or.jp/robot/jigyo.shtml#tab43_detial

岐阜県介護生産性向上に関するお知らせ

※最新の情報・お問い合わせは、公益財団法人 介護労働安定センターwebサイト岐阜支部ページをご確認ください。

岐阜県介護生産性向上総合相談センター

介護人材確保に関する各種補助金

岐阜県では、介護事業所における生産性向上を目的とした介護ロボット・ICT機器の導入に関する補助金事業や、介護助手(ケアパートナー)の導入研修及び合同説明会を実施しています。詳しくは下記リンク先をご確認ください。

介護ロボット・ICTの導入 介護テクノロジー定着支援事業費補助金
介護助手の活用 介護助手の活用について(介護の関する入門的研修)