介護の勉強 私たちらしい学び方

横地亜友果さん

  • 中部学院大学 短期大学部 社会福祉学科2年
  • (関有知高校出身)
  • 取材年:2020年

全てをしてあげるのではなく、自分らしく生きられるように手助けをしたい

私の住んでいる関市は、高齢者の方が多く住んでいます。そのため、幼いころから福祉施設にお世話になっている方の話を聞く機会もあり、医療や福祉の仕事を身近に感じていました。地域福祉に貢献されている方を目にすることも多く、少しずつ福祉の仕事に興味を持つようになりました。そして、高校生のときに学校で介護福祉士という仕事を知り、私もなりたいと思い、介護の道を志しました。 

大学では、まず基本的な介護福祉の知識を学びました。2年生になった今では、実習や介護記録など、より実践力を養う学習が中心になっています。校内実習では、座学で習得した介護技術を学生同士で実際に試します。どんな方法で介護をすることが利用者様にとって快適なのかを体感するだけではなく、仲間同士で教え合うことで新しい発見もありました。さらに実際の施設実習では、自分も利用者様を担当し、長期目標を設定して活動のプランを立てる、といった実践的な介護を学びました。将来のための貴重な経験になっています。

施設実習を通じて、実際に介護福祉士として働く方から指導いただくこともあります。その際に印象的だったのが、「利用者様のできることを奪わない」という教えです。良かれと思って利用者様にしていたことが、利用者様が保持している能力を低下させてしまうことを知りました。その教えのおかげで、たとえ寝たきり状態の方であっても全介助を前提にしない、相手の気持ちに寄り添ってできることをサポートする、という考え方を持つことができました。

大学卒業後は、ユニット型の特別養護老人ホームで働くことが目標です。大学に入学して最初に実習に行った施設の雰囲気が、本当の家のような安心感がある場所でした。利用者様も生き生きとしていて、良い意味で従来の介護施設のイメージが覆ったのです。私もそんな場所で一人ひとりに寄り添える温かな介護がしたいと思っています。

介護を学びたい人へのメッセージ

介護というと利用者様の支援が中心だと思われがちですが、利用者様の情報を収集して記録をする、良い関係を築くためにコミュニケーションを図るなど、仕事は多岐にわたります。大学では介護の知識を深めるのはもちろん、さまざまな実習を通じて自分の得意分野を知ることができます。ぜひ得意なことを伸ばして将来に生かしてほしいです。
※インタビュー内容は取材時のものです。

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